あけびの実の知られざる栄養と皮まで旨い食べ方!旬を味わう極意
日本の植物分類学の父である牧野富太郎博士が日本全国の山野を歩き、その生態を詳細に記録したことでも知られるアケビ(Akebia quinata)。本州から四国、九州の低山地に広く自生するアケビ科の蔓性落葉低木であり、古くから日本人の暮らしと密接に結びついてきた。
東北地方、とりわけ山形県を中心とする地域では、あけびは単なる果物ではなく、実りの秋を告げる重要な野菜として愛されてきた。果肉を食べたあとの厚い果皮に味噌やひき肉、マイタケを詰めてじっくり焼き上げる料理は、日本の郷土料理・伝統食文化を象徴する滋味あふれる名作だ。ほろ苦さと味噌のコク、そして秋のキノコの風味が一体となるその味わいは、厳しい冬を前にした先人たちの知恵と風土の豊かさを今に伝えている。