更年期のほてりに効く知柏地黄丸の真相|六味地黄丸との違いと副作用
多くの生活者が薬局の店頭で直面するのが、「地黄丸(じおうがん)」シリーズの種類の多さです。特に知名度の高い六味地黄丸や杞菊地黄丸と知柏地黄丸には、明確な処方上の役割分担が存在します。
「地黄丸ファミリー」の原点である六味地黄丸は、生薬の地黄をはじめとする6種類で構成され、体の基本水分(陰)をじっくり補うマイルドな処方です。一方、知柏地黄丸は六味地黄丸に知母と黄柏を加えたもので、知柏地黄丸と六味地黄丸の違いは一言で言えば「熱を冷ます冷却パワーの有無」にあります。熱感が弱く単に疲れやすい、乾燥肌が気になるといった段階なら六味地黄丸で十分ですが、「顔が真っ赤になるほど急激にのぼせる」「夜中に寝汗で着替える」といった激しい熱症状には知柏地黄丸が第一選択となります。
一方の杞菊地黄丸は、六味地黄丸にクコの実(枸杞子)と菊花を加えた処方です。こちらは目の乾燥、視力低下、かすみ目など「目と頭の熱感」に特化しています。熱感が全身や下半身に及ぶ多汗・ほてりなら知柏地黄丸、パソコン作業後の眼精疲労やめまいが主訴であれば杞菊地黄丸というように、現れている症状の主座を見極めて使い分けることが失敗しない鉄則です。