なぜ足がふらつく?壊れたエスカレーター現象の正体と脳の驚きの錯覚

なぜ足がふらつく?壊れたエスカレーター現象の正体と脳の驚きの錯覚について専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をお届けします。

「止まっているなら普通の階段と同じはずなのに、なぜエスカレーターだけが気持ち悪いのか」という疑問を持つ人も多いはずです。実は、エスカレーターと建築基準法に基づく一般的な階段の間には、明確な物理的・構造的な違いが存在します。

一般的な駅やビルの階段は、人間工学に基づいて歩きやすい寸法(段の高さである蹴上げが約15〜18cm、奥行きである踏面が約30cm)で均一に設計されています。対してエスカレーターのステップは、乗客を立ち止まらせて大量輸送することを前提としているため、蹴上げが約20〜24cmと高く、踏面も約40cmと深い設計になっています。

さらに、乗り口や降り口付近ではステップが平坦から階段状へと連続的に変化するため、階段としてのリズムが一定ではありません。金属製のスリット(クリート)や黄色い境界線といった特有の幾何学模様が視覚を刺激し、前庭感覚(平衡感覚)とのズレをさらに拡大させるため、単なる階段を昇り降りするときにはない強い違和感やつまずく原因を生み出します。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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