メロスの平均速度は歩行並み?物理計算で判明した走れメロスの真相
こうした文脈を科学検証のテーマとして取り上げ、一躍脚光を浴びせたのが空想科学研究所などの研究者や愛好家たちだ。彼らの試算によると、眠りから覚めた彼が土壇場で見せたスパートの時速は、10キロメートルを超え、短距離ダッシュ時には時速20〜30キロメートル近くに達していた可能性があるという。
沈みゆく太陽との壮絶なデッドヒート。全裸になり、赤く染まる野山を狂ったように突き進む姿は、物理学的な計算を超えた執念の結晶と言える。前半のだらけたペースと、ラストの超人的な爆走。この極端なコントラストこそが、数値上の「時速の謎」を生み出したカラクリだった。