更年期の血圧を下げるには?急上昇の理由と今日からできる改善策
女性の血管は、長年エストロゲン(卵巣ホルモン)の手厚い保護を受けています。エストロゲンには血管壁をしなやかに保ち、一酸化窒素(NO)の産生を促して血管を拡張させる優れた作用があります。しかし、閉経前後のおよそ10年間にわたる更年期では、卵巣機能の低下に伴いエストロゲン分泌量が激減します。これにより血管が収縮しやすくなり、構造的に血圧が上がりやすい状態へと変化するのです。
さらに見逃せないのが自律神経の乱れです。脳の視床下部は、ホルモン分泌の指令と自律神経(交感神経・副交感神経)のコントロールを同時に担っています。エストロゲンが出ないことに対し、視床下部がパニックを起こして過剰な指令を出し続ける結果、交感神経が優位になりがちです。これにより心拍数が上がり、血管がギュッと締め付けられるため、更年期血圧急上昇理由の核心である「激しい血圧の乱高下」が引き起こされます。
また、この時期は上下の血圧差原因(脈圧の拡大)にも注意が必要です。大動脈の弾力性が低下すると、心臓が血液を送り出すときの収縮期血圧(上の血圧)だけが大きく跳ね上がり、拡張期血圧(下の血圧)との差が60mmHg以上に広がりやすくなります。これは血管の柔軟性が失われつつあるサインであり、早めの生活習慣是正が求められます。