ローマ教皇とローマ法王の違いは?呼称統一の真相と歴史的背景を解説
日本におけるカトリック教会の公式組織であるカトリック中央協議会は、半世紀以上も前から一貫して「教皇」の呼称を使用してきました。
教会側が「法王」ではなく「教皇」を正式名称とする最大の理由は、漢字が持つ意味合いにあります。「法王」の「王」という文字は、世俗的な国家権力や君主(キング)を強く連想させます。さらに、東洋の文脈においては仏教用語としての「法の王(仏・釈迦)」を指す言葉としても古くから使われていました。
一方のカトリック教会において、最高指導者は世俗の王ではなく、イエス・キリストの教えを受け継ぎ、信徒の信仰を導く「教えの長(教皇)」です。権力による支配者ではなく、霊的な父としての性格を正確に日本語へ反映させるため、教会内では1981年のヨハネ・パウロ2世の来日以前から「教皇」と呼ぶ方針を確立していました。