東大卒が選んだ無一文の果て。尾崎放哉「咳をしても一人」の真実
瀬戸内海に浮かぶ小豆島・土庄町。かつて南郷庵があった場所には現在、尾崎放哉記念館が佇んでいる。館内には彼が愛用した火鉢や直筆の書簡、句稿が展示され、彼が息を引き取ったまさにその空間の空気を今に伝えている。縁側に腰を下ろすと、遠くから潮騒の音がかすかに届く。
「こんなよい月を一人で見て寝る」「足のうら洗へば白くなる」――。放哉が遺した句は、決して華やかな文学的技巧の産物ではない。自らの弱さ、狡さ、そしてどうしようもない孤独を受け入れた末にこぼれ落ちた、魂の呟きである。小豆島の風に吹かれながらその言葉に触れるとき、私たちは自分自身の内側にある静けさと、再び出会うことができるはずだ。 (出典: 尾崎 放哉(Yahoo!ニュース))
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