鍵穴にクレ556はNg?動かない理由と鍵屋が教える正しい対処法
詳細を見る
金属パーツの摩擦を減らし、動きを滑らかにする万能スプレー。その代名詞とも言える製品を鍵穴に使ってはいけない理由は、錠前内部の構造そのものにある。
住宅に使われているシリンダー錠は、数十ミクロン単位の精密なピンやスプリングが組み合わさった精密機械だ。そこに油分を含んだ防錆スプレーを注入すると、直後は一時的に滑りが良くなったように感じる。しかし、時間の経過とともに内部に残った油分が空気中のホコリや微細な砂粒を強力に吸着。やがて泥状の粘着物へと変化し、ピンの動きを完全に固着させてしまう。
現場で日常的に修理を行う業者からは、「一番困るのが、油を挿されて内部で固まった鍵穴」という声が絶えない。油分が乾燥して粘着化すると通常の洗浄では落とせず、最終的には分解清掃やシリンダー全体の交換を余儀なくされる。一瞬の応急処置のつもりが、数万円単位の痛い出費を招く落とし穴となっているのだ。