植物人間が目を開ける瞬間、脳内で何が起きているのか?奇跡の真実
日本の医療制度において、いわゆる植物人間状態は厚生労働省および日本脳神経外科学会によって「遷延性意識障害」と定義されている。自力移動が不可能で、自力摂取ができず、尿失禁があり、声が出せず、簡単な命令に応じられない状態が3ヶ月以上続いた場合を指す。
しかし、近年の脳神経外科学の発展に伴い、臨床現場では「遷延性意識障害」と「最小意識状態(Minimally Conscious State: MCS)」の厳密な鑑別が強く意識されるようになった。最小意識状態とは、意識は著しく低下しているものの、限定的かつ断続的に自分や周囲の状況を認識する行動(目の前で動くものを視線で追う、感情に合わせた笑い声や泣き顔を見せるなど)が確認できる状態である。
目が開いた際、それが単なる無意識の反射運動(遷延性意識障害)なのか、わずかでも意思を持った注視(最小意識状態)なのか。この境界線の見極めこそが、治療方針やリハビリテーションの可能性を大きく左右する。