野球の天覧試合はなぜ一度だけ?長嶋茂雄サヨナラ弾と令和再開の真相

野球の天覧試合はなぜ一度だけ?長嶋茂雄サヨナラ弾と令和再開の真相の疑問点について、専門知識を基に徹底解説します。

日本プロ野球界にとって悲願であった昭和天皇のプロ野球初観戦は、1959年(昭和34年)6月25日の後楽園球場で実現しました。当時、皇太子殿下(現上皇さま)のご成婚記念の年という祝祭ムードも後押しし、読売新聞社主の正力松太郎をはじめとする球界関係者の熱心な働きかけによって宮内庁との調整が結実したのです。

当日の後楽園球場は、3万5000人の超満員に膨れ上がりました。天皇・皇后両陛下がバックネット裏の貴賓席にお姿を現すと、グラウンド上の両軍選手・首脳陣は一列に整列して深々と最敬礼を行い、スタンドからは割れんばかりの拍手が湧き起こりました。それまで学生野球に比べて社会的地位が低く見られがちだったプロ野球が、名実ともに「国民的スポーツ」として公認された歴史的瞬間でした。

試合はまさに球史に残る大熱戦となりました。巨人は藤田元司、阪神は小山正明という両エースが先発。序盤から一進一退の攻防が続き、阪神の三宅秀史や巨人の王貞治に本塁打が飛び出すなど、4対4の同点のまま9回裏を迎えます。両陛下のご滞在予定時刻は21時15分と定められており、延長戦に入れば天皇陛下が試合終了を見届けずに球場を後にせざるを得ないという、極限のタイムリミットが迫っていました。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。