Chehon『韻波句徒』歌詞の真意と制作秘話|伝説的名曲を徹底解剖

Chehon『韻波句徒』歌詞の真意と制作秘話|伝説的名曲を徹底解剖に関する専門家の意見を詳しく解説いたします。

『韻波句徒』というタイトルは、文字通り「インパクト(IMPACT)」と読みます。漢字の当て字を用いたこの名付けには、日本語の美学である「韻(いん)」を波(なみ)のように句(ことば)として徒(つら)ね、聴く者の脳裏に決定的な衝撃を刻み込むというCHEHON自身の強い信念が込められています。

歌ネットやうたてんなどの歌詞公式アーカイブにも記録されている通り、楽曲の冒頭は本場ジャマイカのパトワ語(ジャマイカ・クレオール語)で幕を開けます。

「ragga All de massive & crew what you gonna do? understand mi no like babylon burn 4 season...」

「All de massive & crew(集まったすべての仲間たち、オーディエンス)」へ呼びかけ、「babylon burn(不正や抑圧に満ちた既存の権力構造・社会システムへの抵抗)」を高らかに宣言するこの導入は、レゲエカルチャーにおける極めて正統なマナーに則っています。ストリートの若者が直面する理不尽や閉塞感を跳ね除け、自分たちの居場所をサウンドで切り拓くという強固な意志の表明です。

そして導入から一転、雪崩を打つように展開される日本語リリックの凄まじさは群を抜いています。

「難問ばかりのダンジョンみたいな関門ぬければ感動 / 折れない心を持つのが must 爆音の韻波句徒」
「学校では学べない脳に焼きついてはなれない ものさしでは計れない 3ヶ月後にはもうかかせない ルーズだが決してなまけない あなどれないレゲエのアドレナリン」

「ダンジョン/関門/感動」「折れない/はなれない/計れない/かかせない/なまけない」と、母音「a-o-n」や「a-e-a-i」を驚異的な精度で踏み倒していく緻密な押韻構成。公教育や既存の評価基準(ものさし)からはみ出した若者であっても、現場のカルチャーに触れることで魂を覚醒させ、折れない心を持って生き抜くことができる――。単なる言葉遊びにとどまらない、ストリート発の力強い自己肯定と反骨のフィロソフィーこそが、この歌詞の真髄です。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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