2026年、メガシティの真ん中で息づく巨城のリアリズム——変貌する大阪城天守閣が放つ、抗えない引力
現存する天守は1931年、市民たちの熱狂的な寄付によって再建された3代目の姿だ。木造復元へのこだわりを持つ議論もしばしば巻き起こるが、築後90年余りを経たこの鉄骨鉄筋コンクリート造の建造物自体が、すでに国の登録有形文化財としての風格を漂わせている。
豊臣期の絢爛たる黒漆と徳川期の端正な白漆喰。2つの時代の美意識を大胆に折衷した意匠は、昭和初期の建築技術者たちが注ぎ込んだ情熱の結晶だ。幾度の改修と耐震補強を重ね、21世紀の風雨にもびくともしない躯体には、たくましい近代大阪のバイタリティがそのまま宿っている。