中国でウルトラマンが爆発的人気の理由|裁判の真相と最新経済効果
現在の爆発的商業展開は、かつて円谷プロダクションが直面した史上最大の知財紛争の解決なしには語れません。長年、中国を含むアジア市場での正規展開を阻み続けてきたのが、タイの制作会社「チャイヨー・プロダクション」を巡るライセンス係争でした。
ウルトラマン著作権裁判の真相を振り返ると、発端は1976年に円谷プロ創業者一族とチャイヨー社代表の間で交わされたとされる「契約書」の真偽でした。日本国外における昭和ウルトラマンシリーズの無期限・独占的利用権を主張するチャイヨー社に対し、円谷プロ側は「契約書は明白な偽造であり無効」と主張して国内外で徹底抗戦を展開。タイ、アメリカ、中国で並行して続いた訴訟劇は、2019年から2026年にかけて米国連邦最高裁判所での円谷プロ勝訴確定、さらには中国最高人民法院(最高裁に相当)における判決確定により、チャイヨープロダクション裁判勝訴という形で円谷プロの正当な権利が完全に立証されました。
さらに、権利関係が混沌としていた過渡期には、現地の映像制作会社が無許可でCGアニメ映画を製作した中国版ウルトラマン鋼鉄飛龍問題が発生。細身で口元が露出した異様なデザインの「ウルトラマン」を無断使用した劇場版『鋼鉄飛龍 奥特曼』が公開され、日中両国のファンから猛烈な抗議を浴びました。円谷プロは直ちに中国現地の裁判所へ提訴し、著作権侵害および不正競争防止法違反を立証して損害賠償を勝ち取っています。こうした執念の法廷闘争によって海賊版や無許諾作品を市場から一掃したことが、現在のクリーンで大規模な円谷プロ中国市場展開を力強く後押しすることになりました。