米津玄師「Lemon」が響くドラマ『アンナチュラル』の真相と奇跡の全記録
本作を語る上で欠かせないのが、脚本家・野木亜紀子、演出家・塚原あゆ子、プロデューサー・新井順子という黄金トリオの存在です。このクリエイティブチームは、2026年に綾野剛と星野源がW主演を務めた刑事ドラマ『MIU404』を世に送り出し、さらに両作と世界観を共有する完全オリジナル映画『ラストマイル』(2026年公開)を大ヒットさせました。
『ラストマイル』では、巨大物流センターを舞台にした連続爆破事件が描かれますが、その被害者の遺体解剖を担当する機関として、あのUDIラボのメンバーが再集結しました。石原さとみ演じるミコトや井浦新演じる中堂がスクリーンに登場した瞬間、劇場のファンから歓声が上がったのは記憶に新しいところです。
野木亜紀子脚本の最大の武器は、現代社会の構造的矛盾を容赦なくえぐり出しながらも、個々の人間の尊厳を絶対に見捨てない筆致にあります。『空飛ぶ広報室』『逃げるは恥だが役に立つ』『フェイクニュース』などを手掛けてきた野木脚本の真骨頂は、本作『アンナチュラル』において法医学というメスを用い、不可視化された弱者の叫びを白日の下に晒した点に結実しています。