湖底に沈む城「曽木発電所遺構」の現在と倒壊の真相を現地追跡
曽木発電所遺構を語る上で欠かせないのが、季節限定で姿を現すダイナミックな景観変化です。年中いつでも見られるわけではなく、湖底から姿を現す出現時期は、鶴田ダムの高度な治水運用計画と完全に連動しています。
鶴田ダムでは、梅雨や台風による大出水に備えるため、毎年5月中旬から9月中旬にかけての「洪水期」に貯水池の水位をあらかじめ下げる「事前放流・制限水位運用」を実施します。この時期になると大鶴湖の水位が最大で20メートル近く低下し、湖底の遺構が徐々に水面上に姿を現します。
訪問を計画する際は、国土交通省九州地方整備局が公開しているリアルタイムの鶴田ダム水位情報を必ず確認することが鉄則です。降雨状況によって放流計画が日々変動するため、事前にウェブ上でダム諸量データ(貯水位や流入量)をチェックしておくことで、「せっかく訪れたのに満水で何も見えなかった」という失敗を確実に回避できます。