外国人の生活保護はなぜ受給可能?最高裁判決と実態の真相【2026年】
多くの国民が抱く最大の疑問は、「生活保護法に『国民』と書かれているにもかかわらず、なぜ外国人が受給できているのか」という点に尽きます。
日本国憲法第25条が定める生存権の保障を受け、生活保護法第1条には「生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする」と明記されています。文言上、保護の客体は明確に「国民(日本国籍を有する者)」と限定されているのが原点です。
この法規定を巡り、決定的な判断を下したのが2014年(平成26年)7月18日の最高裁判所第二小法廷判決(大分市事件)でした。大分市に住む永住資格を持つ外国籍女性が生活保護の申請却下処分を取り消すよう求めた訴訟において、最高裁は以下のように判示しました。
「生活保護法がその適用の対象を『国民』に限定していることは明らかであり、外国人は同法に基づく保護の受給権を有しない。」
司法の最高機関が「外国人に受給権なし」と明確に線引きしたにもかかわらず、なぜ現在も現場で受給が続いているのでしょうか。その理由は、法律そのものの適用ではなく、厚生労働省(旧厚生省)による準用措置(行政措置)という特異な運用スキームにあります。
歴史をさかのぼると、戦後の混乱期であった1954年(昭和29年)、当時の厚生省社会局長が発出した通知(社発第382号「生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について」)が存在します。この通知は、人道的な見地から「適法に在留し、活動に制限を受けない外国人に対しては、当分の間、生活保護法の規定を準用して生活扶助を行う」と規定しました。つまり、法律上の「権利」として認めているのではなく、国の政策的な判断として自治体の裁量による事実上の保護を行っているという法構造です。
最高裁判決も「法律上の受給権」を否定したにとどまり、行政庁が裁量に基づいて行う準用給付そのものを「違法」と断じたわけではありません。この「受給権はないが、人道上の行政措置として配慮することは裁量の範囲内」という法解釈の二重構造こそが、国民に不透明感を抱かせる根本原因となっています。