ドリカム吉田美和の現在とJuonとの絆|悲痛な死別越えた歌姫の軌跡

ドリカム吉田美和の現在とJuonとの絆|悲痛な死別越えた歌姫の軌跡を詳しくリサーチ! 知っておきたい 重要ポイントを凝縮して配信します。

吉田美和の現在の幸福を語るうえで、避けて通れないのが2007年に直面した最愛のパートナーとの死別です。当時、映像制作会社に所属し、ドリカムのミュージックビデオなどを手掛けていた9歳年下の映像ディレクター・末田健(すえだ・けん)氏と吉田美和は、事実婚のパートナーとして人生を共にしていました。

しかし、幸せの絶頂にあった2007年9月26日、末田氏は「胚細胞腫瘍(はいさいぼうしゅよう)」のため、わずか33歳の若さで急逝します。胚細胞腫瘍は生殖細胞から発生する稀少な悪性腫瘍であり、発見から容態の急変、そして永眠に至るまでの時間はあまりにも残酷な早さでした。

当時、全国アリーナツアーの真っ只中だった吉田美和の精神的打撃は計り知れず、周囲からはツアーの中止や活動休止も真剣に検討されました。しかし吉田は、公式ファンクラブサイトに直筆で「美和より」と題した手記を寄せ、こう心情を吐露しました。

「どんなに泣いても、どれだけ叫んでも時間は巻き戻せない。でも、彼が遺してくれた愛と、彼が誰よりも誇りに思ってくれていた私の歌を、私は歌い続けることでしか生きられない」

公の場で見せた表情には濃い悲哀の影が落ちていたものの、彼女はステージに立ち続け、声を震わせながら名曲『めまい』や『未来予想図II』を歌い上げました。その後、彼への哀悼と不滅の愛を刻み込んだアルバム『AND I LOVE YOU』をリリース。自らの痛烈な喪失体験を真正面から受け止め、音楽へ昇華していくプロセスは、日本中へ深い感動と涙をもたらしました。

このどん底の悲しみを癒やす転機となったのが、FUZZY CONTROLとのツアーサポート共演であり、若きJUONの屈託のない明るさと、底抜けの優しさでした。吉田にとってJUONは、凍りついていた心を再び解きほぐしてくれた「光」そのものであったと伝えられています。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。