黄色線での自転車追い越しは違反?プロが明かす道交法の真相

黄色線での自転車追い越しは違反?プロが明かす道交法の真相とはどのようなものなのか? 背景や要点を整理してお届けします。

万が一、黄色線区間で自転車を追い越そうとして接触事故を起こしてしまった場合、過失割合はどう判断されるのでしょうか。

交通事故の損害賠償実務において、四輪車と自転車の事故は「交通弱者の保護」の観点から、基本的に四輪車側の過失が圧倒的に重く算定されます。別冊判例タイムズ等の基準によると、同一方向に進行する四輪車と自転車の追越し事故における基本過失割合は以下のようになります。

【四輪車が自転車を追い越す際の接触事故:基本過失割合】
・基本割合:自動車 85% 〜 90% : 自転車 10% 〜 15%
・自動車側の著しい過失(黄色線はみ出し、速度超過等):自動車 95% 〜 100%

黄色の中央線をはみ出して追い越そうとした事実や、十分な側方間隔を空けずに追い抜いた事実は、自動車側の「著しい過失」または「重過失」として加算修正されます。結果として、自動車側の過失割合が100%(無過失主張不可)とされる判例が多数を占めます。

さらに、自転車関連の交通違反に対する反則金制度(いわゆる青切符)の導入など、自転車の車道走行ルールが厳格化されている一方、車道を走る自転車を自動車が安全に保護・回避する義務もまた、司法の場では厳密に追及されています。人身事故に発展した場合、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷罪)に問われ、免許停止・取消処分だけでなく、数千万円から数億円に及ぶ損害賠償責任が発生する現実を直視しなければなりません。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。