秋ナスの剪定をしないとどうなる?収穫倍増の切り戻しと根切り術
更新剪定という外科手術を施した直後のナスは、枝葉を大幅に失って非常にデリケートな飢餓状態にあります。「切って終わり」にしてしまえば、新芽を展開するエネルギーが得られず衰弱死してしまいます。剪定作業と同じ日に必ずセットで実施すべきなのが、集中的な肥培管理です。
剪定後の施肥と水管理は、以下の手順を厳格に守って行います。
- 即効性と緩効性の二段構え追肥:露地栽培では、根切りを行った溝やすき間を中心に、化成肥料(N-P-K=8-8-8等)を1株あたり約40〜50g施し、土とよく混和します。同時に、新芽の立ち上がりを即座にブーストするため、希釈した液体肥料を葉面または株元へ灌水代わりに施用すると極めて効果的です。
- プランター栽培の追肥法:コンテナ内の土の表面を軽くほぐし、有機入り化成肥料をスプーン1杯(約10〜15g)鉢の縁沿いにばらまき、ウォータースペースを確保しながら増土(新しい培養土の補充)を行います。
- 徹底した水分の維持:剪定から約2週間は、新芽を膨らませるために膨大な水分を要求します。「ナスは水で育てる」の格言通り、晴天日は朝夕2回、底から澄んだ水が流れ出るまでたっぷりと水やりを継続します。
剪定から約1か月が経過した9月上旬になると、勢いよく伸びた新枝から濃い紫色の力強い花が次々と開花します。ここから10月下旬の初霜が降りる頃まで途切れなく収穫を続けるための秘訣は、「一芽一葉(いちがいちよう)の摘芯収穫」へのシフトです。
秋ナスを1本収穫する際、その実がついた枝のすぐ下にある元気な葉を1枚だけ残し、その先をハサミで切り詰めます。これにより、残した葉の付け根からすぐに次の側枝が伸び、次代の花を咲かせます。枝が無制限に伸びて株が倒伏することを防ぎ、霜が降りる直前まで密度の高い収穫サイクルを半永久的に継続させることが可能になります。