血圧の下だけが高い決定的な理由は?放置リスクと改善法を徹底解説
心臓はポンプのように収縮と拡張を繰り返し、全身に血液を循環させています。心臓がギュッと縮んで血液を勢いよく押し出したときの圧力が「収縮期血圧(上の血圧)」であり、血液を吸い込んで再び膨らみ、心臓が休んでいるときの圧力が「拡張期血圧(下の血圧)」です。
血圧の上は正常で下が高いという現象が起きる最大の原因は、手足や内臓の細い血管である末梢血管抵抗と動脈硬化の初期変化にあります。神戸市西区のさいとう内科クリニック院長・斉藤雅也医師が「血圧の下が高い状態は、心臓が本来休むべき時間に休めていないサイン」と警鐘を鳴らすように、拡張期にもかかわらず血液がスムーズに末梢へ流れず、血管壁に強い抵抗がかかり続けているのです。
太い大動脈にしなやかさ(弾力性)が残っている比較的若い世代や中年層では、心臓が押し出した血液の衝撃を大動脈が吸収できるため、上の血圧はそれほど跳ね上がりません。しかし、末梢の細い動脈が収縮して硬くなっていると、心臓拡張期の血液の引きが悪くなり、下の血圧が高い原因となって数値に現れます。つまり、「下が高い」のは、太い血管ではなく末梢の細動脈レベルで血管の緊張や硬化が始まっている決定的な証拠なのです。