働いて働いても手取りが増えない真相|重税と制度の罠を徹底解剖

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制度的な問題は、フルタイムの正社員だけに留まりません。パートタイム労働者や共働き世帯を苦しめているのが「年収の壁(103万円・106万円・130万円など)」です。一定水準を超えて働いた瞬間に社会保険の扶養から外れ、自ら社会保険料を納める義務が生じることで、労働時間を増やしたのに世帯の手取りが逆に減ってしまう「働き損」現象が発生します。

一般に知られていない盲点として、「残業代で稼げば手取りが増える」という思い込みが挙げられます。労働基準法上、時間外労働には割増賃金(25%以上)が支払われますが、所得税率の境界を跨ぎ、標準報酬月額の改定(随時改定・4〜6月の定時決定)で社会保険料等級が上がると、将来受け取る年金額の微増という遠い見返りと引き換えに、毎月のキャッシュフローは劇的に悪化します。

企業が支給する家族手当や住宅手当の所得制限、児童手当の特例給付撤廃など、公助・社内手当の「崖」も重層的に重なり、一定ラインを超える努力が経済的な損失を招くという不条理な逆転現象が放置されています。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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