アイドル御三家とは誰?初代・新御三家から坂道の現在まで徹底比較
男性アイドルが「御三家」として語られる一方で、女性アイドルの歴史においては「三人娘」や「トリオ」という独自の呼称が発展してきました。その端緒は、戦後復興期の日本を明るく照らした美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみの「初代三人娘」に遡ります。ジャズ、映画、歌謡曲を縦横無尽にこなす圧倒的な実力派たちが切り拓いた道は、1960年代のスパーク三人娘(中尾ミエ・伊東ゆかり・園まり)、1970年代初頭の新三人娘(小柳ルミ子・南沙織・天地真理)へと引き継がれました。特に新三人娘は、清純派・南国風ヘルシー・フォーク歌謡という明確な差別化を図り、現代に通じる「女性アイドルカルチャー」の礎を築きました。
そして1973年、オーディション番組『スター誕生!』から誕生した森昌子、桜田淳子、山口百恵の3人は、同学年であったことから花の中三トリオ経歴として伝説の存在になります。中学3年生から高校を卒業するまでのわずか数年間、彼女たちは学業と殺人的なスケジュールを両立させながら成長していきました。当初は圧倒的な演歌歌唱力を誇る森昌子と、誰もが認める正統派美少女の桜田淳子が脚光を浴びていましたが、阿久悠や宇崎竜童・阿木燿子夫妻との出会いを経て山口百恵が時代のミューズへと覚醒していくドラマは、日本中を釘付けにしました。山口百恵は当時の手記や自著『蒼い時』において、過密スケジュールやメディアの狂騒に葛藤しながらも「少女から大人の女性へと自立していく覚悟」を生々しく綴っており、その生き様は後世のアイドルたちに計り知れない影響を与えています。
1980年代後半のアイドルブーム終焉期には、三人組の枠組みを超えて「四人」を括るアイドル四天王比較が登場します。中山美穂、工藤静香、南野陽子、浅香唯の4人です。この時代になると、テレビドラマの主演と主題歌ヒットが連動するメディアミックス戦略が完成し、それぞれがドラマのヒロインを務めながらソロ歌手としてミリオン級のセールスを記録しました。御三家が「3人の切磋琢磨」という調和を内包していたのに対し、四天王はそれぞれが完全に独立したソロクイーンとして個々の世界観を確立していた点に大きな特徴があります。