ハギアソフィア再モスク化の真相と見学制限|2026最新の歩き方
ハギアソフィアが辿った変遷を語る上で欠かせないのが、エルドアン大統領 モスク再転換の真相です。2026年7月、トルコ最高行政裁判所は、建国の父ムスタファ・ケマル・アタテュルクが1934年に下した「博物館化」の閣議決定を無効とする判断を下しました。直後に大統領令へ署名がなされ、86年ぶりに金曜礼拝が行われるモスクへと復帰したのです。
このハギアソフィア モスク化の理由には、国内外に向けた明確な政治的力学が作用しています。政治社会学的な観点から分析すると、支持基盤であるイスラム保守層やナショナリストへのアピール、そして経済不安や政権支持率の揺らぎに対する「ナショナル・プライドの喚起」が決定打でした。初代大統領アタテュルクが推進した徹底的な世俗主義(政教分離)からの脱却を図り、オスマン帝国の遺産を正統に継承する指導者としての求心力を確立する狙いが透けて見えます。
西洋諸国やギリシャ、ユネスコ(UNESCO)からの懸念表明に対し、大統領は「これはトルコの主権事項である」と一蹴しました。アヤソフィア ビザンツ建築とオスマン帝国が融合した至高の遺産は、単なる宗教施設にとどまらず、国家アイデンティティと主権誇示の舞台として政治利用されてきた歴史的現実を物語っています。