イオン化傾向の語呂合わせ完全版!水や酸との反応も一発で覚える技
イオン化傾向の周辺知識において、最も差がつきやすい最頻出テーマが「不動態(ふどうたい)」と「酸化力のある酸との反応」です。ここを疎かにすると、共通テストの正誤判定問題や二次試験の記述問題で確実に減点対象となります。
1. 不動態の覚え方:「手(Fe)に(Ni)ある(Al)」
アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)の3元素(難関大レベルではクロムCr、コバルトCoを含む場合もある)は、濃硝酸や熱濃硫酸などの強力な酸化剤に浸すと、表面にごく薄い緻密な酸化被膜を形成します。この被膜が内部を保護するため、それ以上反応が進行しなくなります。この状態を「不動態」と呼びます。
覚え方の語呂合わせはシンプルに「手(Fe)に(Ni)ある(Al)不動態」(または「黒(Cr)い手(Fe)に(Ni)ある(Al)不動態」)と頭に入れましょう。希硝酸には激しく溶けるが、濃硝酸には不動態を作って溶けないという対比が頻出の引っかけポイントです。
2. 酸化力のある酸と気体発生の組み合わせ
水素よりイオン化傾向が小さい銅(Cu)、水銀(Hg)、銀(Ag)を溶かすことができる「酸化力のある酸」は限られています。何を加えたときに何の気体が発生するかは、酸化還元反応の半反応式から導くのが本質ですが、試験時間短縮のために以下のセットを即答できるように暗記しておく必要があります。
- 希硝酸(HNO₃):一酸化窒素(NO・無色・水に難溶)が発生
- 濃硝酸(HNO₃):二酸化窒素(NO₂・赤褐色・水に可溶)が発生
- 熱濃硫酸(H₂SO₄):二酸化硫黄(SO₂・刺激臭・無色)が発生
「希硝酸はNO(番号が若い)、濃硝酸はNO₂(数字が増える)」といった視覚的なイメージ付けで整理しておくと、試験中の混同を完全に防ぐことができます。
3. 王水(おうすい)の組成比率
白金(Pt)や金(Au)は、硝酸や熱濃硫酸にすら溶けません。これらを溶かすことができる唯一の液体が王水です。王水は濃塩酸と濃硝酸を「3:1」の体積比で混合した強烈な酸化液です。覚え方は「さん(3)えん(塩酸)しょう(1:硝酸)ぶ」と記憶するのが受験の王道テクニックです。