黒柳徹子とユニセフ40年の軌跡|無給の親善大使が貫く支援の真相
黒柳徹子さんの活動において、多くの人々が驚きを隠せないのが「完全無給」という徹底したスタンスです。ユニセフ親善大使としての活動に対する出演料や日当などの報酬は一切受け取っていません。渡航時の航空運賃や現地での必要経費は規定に基づいて国連側から手配されますが、本人の労力や発信に対するギャラは文字通りゼロです。
なぜ多忙を極めるトップ芸能人が、自らの時間を割いてまで無給で過酷な現場へ向かうのか。その背景には、ジャーナリストとしての純粋な動機と、支援者に対する誠実さがあります。
黒柳さんは過去のテレビ特番や自著の中で、「お金をいただいて現場に行けば、それは仕事になってしまう。無給だからこそ、誰の意向にも左右されず、見たままの真実を自分の責任で日本の皆さんに伝えることができる」と語っています。この独立した立場へのこだわりが、40年におよぶ活動の信頼性を担保してきました。
就任初年度のタンザニア訪問を皮切りに、スーダン、エチオピア、ルワンダ、アンゴラ、内戦下のコソボ、アフガニスタン、そして大地震直後のハイチや南スーダンなど、これまでに訪問した国と地域は30カ国以上・延べ40回近くに達します。衛生環境が極度に悪く、治安も不安定な危険地帯へ、防弾チョッキを着用しながら足を踏み入れ続けた足跡は、芸能人の慈善活動という枠を遥かに超えたジャーナリスティックな挑戦でした。