はるな愛の性転換と戸籍の真相|タイ手術の壮絶な葛藤と現在の姿

はるな愛の性転換と戸籍の真相|タイ手術の壮絶な葛藤と現在の姿の全体像を分かりやすくまとめてご紹介します。

はるな愛が女性としての身体を手に入れるため、タイへと旅立ったのは1995年、23歳の時でした。現在でこそ性同一性障害(GID)や性別違和に関する医療体制や情報環境は整備されつつありますが、1990年代半ばの日本には「性別適合手術(SRS)」に関する明確な国内医療ガイドラインすら存在しない時代でした(日本精神神経学会がガイドラインを策定したのは1997年のことです)。

幼少期から「心は女の子」であることを自覚していた彼女は、学校での激しいいじめや、男児としての成長を強いる周囲の視線に苛まれ続けました。自著や当時のドキュメンタリー番組のインタビューにおいて、彼女は当時の精神状態を「朝、鏡を見るたびに自分の男性的な身体の変化が怖くてたまらなかった。このまま男として歳を重ねていくなら、生きていく意味がないと本気で追い詰められていた」と赤裸々に告白しています。

当時、日本国内で安全に性別適合手術を受ける選択肢は事実上閉ざされており、当事者たちの間で唯一の希望とされていたのが、医療先進国であり性転換手術の実績が豊富だったタイ王国でした。情報が極めて限られていた時代、口コミとわずかな伝手を頼りに、言葉の通じない異国の地でメスを入れることは、文字通り「命を賭けた選択」にほかなりませんでした。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。