天沼弁天池公園の真価とは?アニメの聖地と湧水の歴史を現地徹底解剖
公園の名称となっている「弁天池」の起源は、江戸時代以前にまで遡ります。かつてこの一帯には清らかな湧水が豊富に湧き出る大きな池が存在し、中野・新宿方面へと流れる「桃園川(とうえんがわ)」の主水源として人々の生活と農業を潤していました。
池のほとりには水の神である市杵島姫命(弁財天)を祀る祠が建てられ、干ばつの際には近隣の農民が集まって雨乞いの儀式を執り行ったという記録が杉並区の郷土資料に残されています。これが「弁天池」の由来です。
昭和40年代の都市化と地下水位の低下に伴って一度は湧水が枯渇し、池も埋め立てられましたが、歴史的遺産と緑地空間を後世に残すため、杉並区によって2007年に現在の親水公園として全面再整備されました。園内の池は循環ろ過水を用いた人工池として再生されたものですが、池畔には弁天社が大切に祀られ続けており、地域の歴史と水神への信仰の記憶を今に伝えています。