ダルビッシュとアストロズの真実|サイン盗み疑惑から神対応の全貌
悪夢の第7戦から2年が経過した2019年11月、米スポーツメディア『The Athletic』が放った特報が球界を揺るがします。2017年にアストロズに在籍していた元同僚投手マイク・ファイアーズが、球団が組織的にハイテク機器を用いたサイン盗みを行っていた事実を実名で内部告発したのです。
告発内容は驚くべきものでした。アストロズは本拠地ミニッツメイド・パークのバックスクリーン奥に設置されたカメラの生中継映像をベンチ裏の特設モニターでリアルタイムに確認。球種のサインを瞬時に解読し、ベンチ付近に置かれたゴミ箱打撃音(「バンバン」と叩けば変化球、叩かなければ直球)や口笛、マッサージガンの振動などを通じて打者に伝達していたという手口です。ネット上の有志やアナリストたちが2017年の試合映像を再検証したところ、ダルビッシュが登板した第3戦を含め、アストロズの攻撃時に不自然な金属音が響き渡るシーンが次々と発掘されました。
2026年1月、MLB機構は公式調査報告書を発表し、不正行為を事実と認定。前代未聞のMLB公式処分を下しました。
- アストロズのジェフ・ルーノーGMおよびA.J.ヒンチ監督に対し、1年間の球界追放(資格停止)処分(直後に球団から即時解雇)。
- 球団に対するMLB規約上限となる500万ドル(当時のレートで約5億5000万円)の罰金。
- 2026年および2026年のドラフト1巡目・2巡目の指名権剥奪。
しかしながら、サインの恩恵を直接受けていたアストロズの所属選手たちに対する個人的な出場停止処分やタイトルの剥奪は見送られました。この処分方針は「軽すぎる」「トカゲの尻尾切りだ」として、他球団の選手やファンから猛烈な怒りを買うことになります。