ロストフの14秒の真相とは?日本代表の悲劇と今に続く進化の教訓
試合後、メディアやファンの間で巻き起こった最大の議論が「なぜあの場面で無理に攻めに行ったのか」という点でした。2-2の同点、残り時間は数十秒。延長戦を見据えてショートコーナーで時間を使い、試合をクローズさせる選択肢もあったはずです。
当時チームを率いた西野朗監督は、大会前の緊急就任からチームを立て直し、グループリーグ突破を果たした名将です。西野監督は試合後の記者会見や後のインタビューにおいて、「あの時間帯、チーム全体に『ここで仕留める』という前傾姿勢があった。延長戦に持ち込む選択肢よりも、CKからの得点で勝ち切る空気感があった」と明かしています。
キッカーの本田圭佑もまた、ゴールを直接狙うような軌道で勝負を仕掛けました。「延長戦に入れば、交代枠を使い切っていた日本の体力面が不利になる」「このセットプレーで試合を決める」という強い勝利への執念が、ピッチ内の共通認識として働いていました。しかし、その前傾姿勢が皮肉にもカウンターに対する守備の枚数不足を生み出し、ベルギーに致命的なスペースを与える結果となったのです。