東京佐川急便事件の衝撃!金丸信失脚と闇社会介入の真相を暴く
なぜ物流企業の経営者が、広域暴力団のトップに数千億円もの債務保証を差し入れたのか。単なる経済犯罪にとどまるはずだった捜査が政界工作へと直結した背景には、1987年の自民党総裁選にまつわる「皇民党事件」が存在していました。これこそが東京佐川急便事件の真相における最大の核心部です。
1987年当時、中曽根康弘の後継総裁を目指していた竹下登に対し、右翼団体「日本皇民党」は執拗な街宣活動を展開しました。「日本一金儲けのうまい竹下さんを総理にしましょう」と連日スピーカーでがなり立てる、いわゆる「ほめ殺し」攻撃です。褒め称える形を取りながら実際には徹底的な皮肉と嫌がらせを浴びせるこの戦術により、竹下の総裁就任は絶体絶命の危機に瀕しました。
事態を打開すべく動いたのが、竹下の盟友であり「陰の総理」と呼ばれた金丸信でした。金丸は自民党のパイプを通じて渡辺広康に接触。渡辺の仲介によって、稲川会の石井進会長に対し「皇民党の街宣活動をやめさせてほしい」と直接要請したのです。裏社会の巨大な圧力を受けた皇民党は突如として街宣を中止し、竹下は無事に第74代内閣総理大臣の座を射止めました。
国家権力の頂点を極めるべき内閣総理大臣の誕生劇において、暴力団トップの威力を借りて右翼を沈静化させていたという生々しい裏工作——。この法治国家の根底を揺るがす闇の癒着関係が、東京地検特捜部の捜査によって白日の下に晒されることになりました。