人工鼻とは?仕組みから交換頻度・禁忌まで在宅ケアの要点を徹底解説

人工鼻とは?仕組みから交換頻度・禁忌まで在宅ケアの要点を徹底解説の詳細について、最新情報を基に徹底解説します。

私たちが普段何気なく行っている鼻呼吸では、吸い込んだ外気が鼻腔を通るわずかコンマ数秒の間に、温度約37℃、相対湿度ほぼ100%(絶対湿度44mg/L)まで瞬時に調整され、肺へと送り込まれます。鼻粘膜と鼻甲介は、高性能な加温加湿器兼空気清浄機として機能しています。

喉頭がんなどによる喉頭摘出や、長期の人工呼吸管理を目的とした人工鼻 気管切開の処置を受けると、空気は鼻腔を通らず首の気管孔からダイレクトに肺へ流入します。乾燥した冷たい外気が直接気管に入り込むと、気道粘膜の線毛運動が急速に麻痺し、痰が硬直して気管内で固まる「偽膜形成」や無気肺、気道閉塞という命に関わる事態を引き起こしかねません。

この致命的な乾燥ダメージを防ぐために開発されたのが、国際的にもHME(Heat and Moisture Exchanger)フィルターと呼ばれる人工鼻です。電気や外部の給水ラインを一切使わず、患者自身の呼吸だけを利用して生理的な気道環境を再現するパッシブ型(受動的)デバイスとして、急性期病棟から在宅ケアまで幅広く定着しています。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。