人に病気をうつすと法的責任は?損害賠償リスクと感染対策の真相
ビジネスの現場において「感染した同僚から職場内でうつされた」という問題は、従業員同士の対立だけでなく会社側の法的責任問題へと発展します。
労働契約法第5条では、企業に対して労働者が安全に働ける環境を整える「安全配慮義務」を義務付けています。例えば、インフルエンザや新型コロナウイルスへの感染が明らかな従業員に対し、上司が無理な出社を命じてフロア内で感染爆発を引き起こした場合、会社側が安全配慮義務違反に問われ、被害を受けた従業員から休業損害や治療費を請求されるリスクを抱えることになります。
企業がトラブルを未然に防ぐためには、就業規則や衛生管理マニュアルにおいて明確な出勤停止基準を定めておくことが不可欠です。発熱時のテレワークへの切り替え推奨や、特別休暇制度の整備など、体調不良者が気兼ねなく休める組織体制を整えることが、結果として法的リスクと事業停止リスクの双方を回避する防壁となります。