喰らうか、護るか。エシカル・ビーガンが突きつける「消費の正義」と社会の変容
欧米を中心に急速に広がるエシカル・ビーガニズムですが、日本国内においては独自の文化や社会構造に起因する課題が残されています。
「出汁文化」と「外食難民」が阻む浸透の障壁
日本の伝統的な食文化には、精進料理のような完全菜食のルーツが存在します。しかし現代の和食においては、鰹節や煮干し、豚骨などの「出汁(だし)」が不可欠な要素として広く使用されています。見た目が野菜中心に見える料理であっても動物性エキスが含まれているケースが多く、外食産業における選択肢の少なさは、日本でエシカル・ビーガンを実践する上での大きな障壁です。
Z世代を中心に芽生える新しいサステナビリティ意識
一方で、変化の兆しも着実に現れています。気候危機に対する意識が高いZ世代やミレニアル世代を中心に、環境や倫理を重視した消費行動(エシカル消費)が広がりつつあります。大手コンビニエンスストアや外食チェーンがプラントベース(植物由来)の代替肉メニューをラインナップに加えるようになり、街中のスーパーでも大豆ミートや植物性ミルクの取り扱いが急増しています。