ハイヤーとタクシーの決定的な違い|料金相場と賢い使い分けを徹底比較
ハイヤーとタクシーは、どちらも道路運送法第3条に基づく「一般乗用旅客自動車運送事業」に分類される旅客自動車です。しかし、運行の根幹を規定する営業形態と運賃の算定基準において、両者には明確な法的一線が引かれています。
タクシーの最大の特徴は、街中を巡回して手を挙げた乗客を乗せる「流し営業」や、駅・ホテルのタクシー乗り場で待機する「付け待ち営業」が認められている点です。乗車した場所から目的地までの走行距離と所要時間に応じて車載メーターが運賃を刻み、迎車を依頼した場合にのみ所定の迎車料金が加算されます。
これに対し、ハイヤーが完全予約制をとる理由は、道路運送法上の許可基準において「営業所または車庫での運送契約締結」が義務付けられているためです。ハイヤーには街頭で客を乗せる流し営業が一切認められておらず、屋根上の社名灯(行灯)や空車表示板の設置もありません。
運賃計算の構造も根本から異なります。ハイヤーの基本運賃は「営業所を出庫した時点から運行を終えて営業所へ帰庫するまで」の全拘束時間および走行距離をベースに算出される時間制運賃が主軸です。乗客が乗っていない回送区間も含めて車両と専属ドライバーを一定時間専有契約するシステムであるため、一般的なタクシーメーターとは全く異なるコスト構造が成り立っています。