オールシーズンタイヤはやめたほうがいい?後悔する理由と危険性の真実

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オールシーズンタイヤを選択する上で、最も警戒すべきが凍結路面における危険性です。タイヤ公正取引協議会やJAF(日本自動車連盟)が実施した氷上ブレーキテストの公開データでも明らかな通り、圧雪路面(踏み固められた雪)ではスタッドレスに近い制動力を発揮するものの、氷上・アイスバーンでは滑る挙動が顕著になります。

氷点下の交差点や橋の上、トンネルの出入り口に発生するブラックアイスバーンにおいて、時速40kmからの制動距離を比較すると、スタッドレスタイヤに対してオールシーズンタイヤは約1.5倍から2倍近く制動距離が伸びるという実測結果が報告されています。

比較項目オールシーズンタイヤスタッドレスタイヤ一般的なサマータイヤ乾燥路(ドライ)性能良好(夏タイヤに近い剛性)やや劣る(腰砕け感・摩耗早)極めて高い(基準)ウェット(雨)性能高い(排水溝が深く優秀)普通〜低め(滑りやすい)高い(専用設計)圧雪路・新雪性能十分走行可能(シビアスノー対応)極めて高い走行不可(極めて危険)氷上(アイスバーン)極めて危険(止まらない)高い(吸水・柔軟ゴム)走行不可(即スリップ)高速道路の冬用規制通行可能(刻印による)通行可能通行不可静粛性・ロードノイズやや劣る(パターンノイズあり)劣る(特有の唸り音)極めて静か(銘柄による)寿命・耐摩耗性通年使用で2〜3年(冬性能低下早)冬季のみで3〜4シーズン3〜5年(高耐久)

物理的な根本原因は、ゴムのコンパウンド(配合)とトレッドパターンの設計思想にあります。スタッドレスタイヤは、マイナス数十度でも硬化しない特殊発泡ゴムを採用し、氷の表面に生じるミクロの水膜を取り除く吸水技術を備えています。

対してオールシーズンタイヤは、日本の猛暑(路面温度60度以上)にも耐えうるトレッド剛性を維持しなければならないため、ゴムを極端に柔らかくすることができません。その結果、氷の表面に密着できず、水分で浮いて滑ってしまうという物理的限界に直面します。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。