銀座の伝説「銀巴里」なぜ消えた?美輪明宏が歌い三島が愛した聖地の真相
かつて熱狂が渦巻いた銀座7丁目は、現在どのような姿になっているのでしょうか。現地を訪ねると、当時の木造建築の面影は一切なく、現代的なオフィス兼商業ビルが立ち並ぶ整然とした街並みが広がっています。
銀巴里の跡地(東京都中央区銀座7丁目9番11号)には、現在「モンブラン銀座ビル」が聳え立っています。中央通りから西側へ一本入った、歴史ある「金春(こんぱる)通り」沿いの一角です。ビル正面の歩道脇、通行人が思わず足を止める植え込みの一隅に、中央区によって建立された「銀巴里跡」の記念碑(石碑)が静かに佇んでいます。
記念碑には、銀巴里の略歴とともに、五線譜に刻まれたシャンソンのメロディのレリーフが埋め込まれています。刻まれている楽譜は、銀巴里でも愛唱されたシャンソンのスタンダードナンバー。銀座の喧騒のなかにあって、この石碑の前に立つと、かつて地下へと続く階段から漏れ聞こえていたピアノの調べやタバコの紫煙、人々の熱気がふと蘇るような不思議な静寂に包まれます。
現在でも、往時を知るオールドファンだけでなく、美輪明宏氏のファンや昭和カルチャー・昭和モダン建築を学ぶ若い世代が、スマートフォンを片手にこの石碑を訪れ、手を合わせたり写真を収めたりする姿が絶えません。