伝統工芸の常識を破る表現者・田村有紀|尾張七宝7代目が描く革新と音楽の未来
伝統工芸品が抱える最大の課題は「どこで買えるのか分からない」「使い道が想像できない」という生活者との距離感であった。田村はこの構造的課題に対し、デジタルテクノロジーとダイレクトコミュニケーションを武器に挑んだ。
D2Cモデルによる流通の刷新
従来の問屋主導の流通ルートに限定されず、公式オンラインショップや直接のSNS発信を通じたD2C(Direct to Consumer)スタイルを確立。作品の背後にあるストーリーや制作過程の動画をInstagramやX(旧Twitter)でリアルタイムに共有した。職人の素顔や制作の裏側を見せることで、ファンは単なる「製品」ではなく「物語」を購入するようになる。
クラウドファンディングでの爆発的支援
新商品の開発やプロジェクト立ち上げの際には、クラウドファンディングを積極的に活用。伝統工芸に馴染みがなかった20代〜40代の層から多数の支援を集めることに成功した。単なる資金調達にとどまらず、新しい顧客層のマーケティング調査としても機能させている点が現代的だ。