危険な虫刺されを防ぐ!アブとハチの決定的な違いとプロの撃退法
飛び去る影を見て「今のハチか? それともアブか?」と迷った経験は誰にでもあるはずだ。分類学上のルーツを辿ると、アブはハエと同じ双翅目に属するアブ科の昆虫であり、ハチはアリに近いハチ目に属している。昆虫学の知見を広く一般に伝えてきた昆虫学者の丸山宗利氏らの解説にもあるように、両者の骨格構造と飛行形態には明確な境界線が存在する。
最も分かりやすい識別点は「翅(はね)の枚数」と「腰のくびれ」だ。ハチ目は前後の翅が連結した計4枚の翅で直線的かつ俊敏に飛翔し、胸部と腹部の間が糸のように極端にくびれている。一方のアブ科は後翅が退化して「平均棍」と呼ばれる器官に変化しており、翅は2枚しかない。胴体はずん胴で、頭部の大部分を巨大な複眼が覆い尽くしている。ホバリングしながらまとわりつくように周囲を旋回するアブに対し、ハチは巣の防衛圏に入った侵入者へ一直線に威嚇を仕掛けてくる点も行動面での大きな違いだ。