桐蔭学園高校の評判と進学実績はどう激変した?偏差値と共学化の真相
かつての桐蔭学園といえば、男子部・女子部に分かれた別学体制のもと、徹底した習熟度別授業と大量の宿題・小テストで生徒を追い込む「スパルタ進学校」のイメージを抱く世代も少なくありません。事実、1990年代初頭には東京大学合格者数で全国公私立トップクラスを競い合い、マンモス校のスケールメリットを最大限に発揮していました。しかし、2010年代以降、少子化の加速と大学入試改革の波が同校に根本的な方向転換を迫ることとなりました。
関係者の証言や公式発表資料が物語る桐蔭学園の共学化の理由は、単なる生徒集めのための延命措置ではありません。真の狙いは、21世紀型スキルとして求められる協働性や多様性の獲得にありました。社会に出てから不可欠となる「正解のない問いに向き合う対話力」を育むには、男女別学や一方通行の講義型授業では限界があると判断されたのです。2018年4月、高等学校は一斉に男女共学化へと踏み切り、同時に併設されていた桐蔭学園中学校の募集を停止。中高一貫教育は「桐蔭学園中等教育学校」に集約され、2026年3月31日をもって旧中学校は名実ともに閉校となりました。
この大改革によって、高校から入学する生徒(高入生)だけで1学年約900〜1,000人規模を構成する国内最大級の共学校が完成しました。かつての軍隊的とも揶揄された管理教育は影を潜め、全教室にプロジェクターや電子黒板が整備され、生徒が協働して発表や議論を行う「アクティブラーニング(AL)」が授業の主軸に据えられています。古くからの卒業生が現在のキャンパスを訪れると、男女がグループワークで生き生きと議論を交わす明るい雰囲気に一様に驚きを隠しません。