東京の現在の気温と体感温度の真相|急な冷え込みに備える最新服装対策
多くの生活者が陥る典型的な思い込みは、「都心はヒートアイランド現象があるから郊外より常に暖かい」という過信です。確かに最低気温の絶対値で見れば、八王子や青梅などの多摩地域に比べて23区内の方が高めに出る傾向はあります。しかし、ここには重大な都市環境の盲点があります。
第一の盲点は、高層ビル街が引き起こす局地的な強風「ビル風トラップ」です。超高層タワーマンションやオフィスビルが林立する汐留、品川、丸の内などでは、上空の強い風が地上へと吹き下ろす「吹き下降風」や、ビルとビルの狭い隙間に風が集中して一気に加速する「ベンチュリ効果」が発生します。周囲の平坦地が風速2m/s程度であっても、特定の一角だけ瞬間風速が8〜10m/sに達することが日常的に起こり得ます。この突風にさらされた瞬間、体感温度は氷点下近くまで叩き落とされます。
第二の盲点は「湿度の急激な低下」です。東京の冬から早春にかけては、湿度が20%台まで落ち込む日が少なくありません。空気が乾燥すると、汗をかいていないつもりでも皮膚表面からの不感蒸泄(呼気や皮膚から無意識に失われる水分)が増大します。水分が奪われる際に気化熱として皮膚表面の熱を奪い続けるため、実際の気温以上に「チクチク刺すような底冷え」を覚えるのです。