筑紫哲也が遺した多事争論の魂|News23の真実と知られざる素顔
画面越しには峻厳なジャーナリストとしての印象が強かった筑紫氏ですが、プライベートでは極めて温厚で、豊かな文化を愛する趣味人でもありました。家族(妻の房子さんと2人の娘)との関係は非常に良好で、家庭内では仕事を家に持ち込まず、良き夫、良き父親としての顔を見せていました。
大の音楽好きで知られ、ジャズからクラシック、ロック、民族音楽まで幅広く愛聴。落語や歌舞伎などの伝統芸能にも造詣が深く、美術展にふらりと足を運ぶなど、文化的な営みを何よりも大切にしていました。若いクリエイターやミュージシャンとの交流も盛んで、坂本龍一氏や井上陽水氏らとも親交を結んでいました。
妻の房子さんは筑紫氏の逝去後、夫が家庭で見せていた穏やかな日常や、最期まで弱音を吐かずに自らの運命を受け入れていた姿を回想しています。多忙を極めた日々の合間にも、家族との団らんや友人との語らいを大切にしていた人間味こそが、他者への深い共感を生み出す源泉となっていました。