なぜ今も響く?ルナシー「I for You」誕生秘話と歌詞の真相を徹底解説
『I for You』が四半世紀を経ても風化しない最大の理由は、綿密に計算されたサウンドアレンジの重厚さにあります。J-POPのヒットチャートを彩る一般的なストリングス主体のバラードとは異なり、あくまでバンドのアンサンブルが楽曲の推進力を生み出しています。
音楽理論的な観点からLUNA SEA I for You コード進行を紐解くと、Aメロは哀愁を帯びたマイナーコードを中心に展開しながらも、Bメロからサビにかけて感情が一気に解放されるような開放感のあるメジャー進行への転換が図られています。特にINORANが紡ぎ出すクリーントーンのアルペジオは、空間を漂う水滴のように繊細で、Jの太くうねるベースラインと真矢のタイトでダイナミックなドラムワークが、楽曲の低重心なグルーヴを支え続けます。
そして、楽曲のクライマックスを決定づけるのがLUNA SEA I for You ギターソロです。SUGIZOが奏でるソロは、速弾きや技巧の誇示とは対極に位置する、まるで咽び泣くバイオリンのような旋律です。深くディレイとリバーブを効かせ、チョーキングとビブラートの絶妙なピッチコントロールによって紡がれるロングトーンは、人間の声以上に切実に言葉を語りかけてきます。ギターという楽器が持つ「歌心」の極致として、後続のギタリストたちに計り知れない影響を与え続けています。