なぜキャンディーズは「銀河系まで飛んで行け」を解散前夜に作ったのか
本作にまつわるネット上の言説の中には、いくつかの誤解や見落とされがちな事実が存在します。
誤解①:「解散が決まって急遽企画されたやっつけ仕事だった?」
一部のブログ等で「解散ツアーの合間に急造された」と語られることがありますが、これは明確な誤りです。実際には拓郎・喜多條・馬飼野のトップクリエイター陣が数か月前から練り上げ、スタジオレコーディングでも極限まで音色とコーラスの重なりが追求された、極めて完成度の高いスタジオワークの結晶です。
誤解②:「ラストシングルと混同されるケース」
「普通の女の子に戻りたい」宣言の直後に出たシングルであるため、本作がラストシングルだと記憶違いをしているライト層も少なくありません。しかし実際には、本作のスペイシーな実験性を経たからこそ、最終作『微笑がえし』での温かな大団円がよりドラマチックに引き立つという周到なストーリー設計が存在していました。
【プロの結論】音楽ファン必聴の判断基準
本作『銀河系まで飛んで行け』を今聴くべきか迷っているリスナーに向けて、編集部としてのレコメンド基準をまとめました。
- 絶対におすすめできる人:70〜80年代の和モノAOR、シティポップ、歌謡ファンクを愛好するリスナー。吉田拓郎のメロディメーカーとしての先進性を味わいたい人。アイドル史に残る高度なコーラスアンサンブルを体験したい人。
- 少し物足りなさを感じる可能性がある人:『春一番』や『年下の男の子』のような、直球で明るい王道アイドルソングのみを求めている人。メロウな歌謡曲や分かりやすい別れのバラードを期待している人。