人間の業を描く!内館牧子ドラマの傑作一覧と配信情報総力特集
内館作品の歴史を振り返る上で、俳優・舘ひろしとのコラボレーションは一際眩い光を放っている。ダンディでスタイリッシュなスター俳優として知られた舘ひろしから、生々しい「人間の情けなさ」を引き出したのは、紛れもなく内館牧子の手腕だ。
映画化された『終わった人』では、かつてのエリートが定年後に居場所を失い、迷走する姿をコミカルかつ切なく演じ切った。かつてのカッコいいイメージを良い意味で裏切り、定年男子のリアルな悲哀を体現した舘の演技は、モントリオール世界映画祭で最優秀男優賞を受賞するなど国際的にも高く評価された。
男のプライド、衰えへの恐怖、そして不器用な情愛。内館が紡ぐ緻密な台詞と、舘が醸し出す人間味あふれる佇まいが合わさることで、単なる社会派ドラマを超えた、味わい深い人間賛歌が立ち現れてくるのだ。