「しっかり者」の限界?長女症候群の生きづらさを解きほぐす処方箋
専門家は、長女の抱える重圧が時に深刻な心理的機能不全を引き起こすと鳴鐘を鳴らす。家族心理学のフレームワークにおいては、家庭内で子供が親の代わりにケア役割を強制される構造が長年議論されてきた。
家庭環境によっては、幼少期から弟妹の面倒や家事を過剰に担わされるヤングケアラーとしての側面を帯びるケースも少なくない。そうした環境で育った女性は、成長後も他者の感情を過剰に気遣い、自分のニーズを後回しにするアダルトチルドレン(AC)特有の行動パターンを固着させていく。日本心理学会のシンポジウム等でも、長女症候群に起因する家庭内役割の固定化が個人のメンタルヘルスに与える長期的影について活発な報告がなされている。長女という立場が、個人のアイデンティティを抑圧する重圧となり続けている実態は深刻だ。