石破首相と岸田前首相の確執と蜜月|不仲説の真相と2026年権力闘争
二人の関係性を理解する上で見逃せないのが、政策推進における優先順位とアプローチの違いです。
岸田政権の看板政策であった「新しい資本主義」は、構造的賃上げと設備投資、スタートアップ支援、そして「貯蓄から投資へ」を促す新NISAの普及を主軸としていました。対して石破内閣は、石破氏のライフワークである「地方創生2.0」や「防災庁の設置」を前面に押し出し、東京一極集中の是正と地方経済の底上げを狙う方針へ舵を切りました。
とりわけ議論が紛糾しているのが、防衛費増額に伴う増税の実施時期と金融所得課税の扱いです。
岸田政権下で閣議決定された防衛力抜本強化のための増税措置について、石破氏は財政規律の重要性を認めつつも、物価高に苦しむ世論の反発や野党(国民民主党など)との協議を踏まえ、柔軟な調整を迫られています。また、石破氏が総裁選期間中に言及して市場の動揺を招いた金融所得課税の強化案は、岸田政権が育て上げた「投資立国」の機運に水を差すものとして、旧岸田派や財界から強い牽制を受けました。「分配と成長のどちらを先立たせるか」という政策哲学の差異は、国会運営における火種としてくすぶり続けています。