貝木泥舟の死亡説と真相解明!恋物語の結末と花物語生存の全貌
『恋物語(ひたぎエンド)』の終盤で描かれたあの陰惨な事件こそが、ファンの間で長きにわたり死亡説が囁かれ続けた発端です。蛇神と化して阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎを皆殺しにしようとしていた千石撫子を、類まれなる話術と心理誘導で見事に欺き、怪異から救い出した貝木泥舟。任務を終えた彼が北白蛇神社から去る雪の道中、突如として背後から現れた中学生の少年に鈍器のようなもので頭部を強打されます。
襲撃者はかつて貝木が『偽物語』の時期に流行らせた「おまじない」の被害者であり、蛇切縄の呪いをかけられていた少年でした。少年は「貝木……貝木……」とうわ言のように呟きながら貝木に襲いかかり、貝木は大量の血を流しながら雪上に崩れ落ちます。そして意識が急速に混濁していくなか、彼の主観によるモノローグがぷつりと途切れる形で物語の幕が降ろされたため、初見の視聴者や読者が「貝木泥舟はここで死亡した」と確信するのも無理からぬ状況でした。
しかし、この幕切れには西尾維新作品ならではの緻密な仕掛けが施されていました。貝木自身が『恋物語』の冒頭で宣言していた「この語り手(貝木自身)は嘘をつく」という信頼できない語り手の設定です。瀕死の重傷を負ったのは事実であるものの、絶命したと断定する客観的な描写は一切挿入されていませんでした。