深海魚おじさんの正体とは?世界一醜い魚の真実と水圧の罠
SNSで爆発的な拡散を続ける「深海魚おじさん」の学術的な正体は、スズキ目カジカ亜目ウラナイカジカ科に属するニュウドウカジカ(学名:Psychrolutes marcidus、英名:Blobfish / ブロブフィッシュ)です。
この魚が一躍世界的な知名度を獲得したきっかけは、2013年にイギリスの「醜い動物保存協会(Ugly Animal Preservation Society)」が実施したオンライン投票でした。パンダやトラといった愛らしい絶滅危惧種ばかりに保護の目が向けられる現状に一石を投じるため開催されたコンテストで、ブロブフィッシュはおよそ795票のうち1万票規模の反響を呼び、見事「世界で最も醜い生き物」の初代チャンピオンに選出されたのです。
しかし、ネット上で拡散されている「たるんだ鼻と口を持つピンク色の塊」という姿は、本来の生息環境における姿ではありません。私たちが目にする写真は、いわば過酷な環境変化によって変形してしまった痛ましい状態を捉えたものなのです。