伝説のかご猫シロの現在と真相に迫る|猫がかごを愛する本能と後継たち
世界中のファンから「生き仏」「マスター(師匠)」と称えられた初代かご猫シロ。多くの読者が気にかけるシロの足跡を振り返ると、彼が天寿を全うしたのは2026年3月8日のことでした。奇しくもその日は、推定されるシロの18歳の誕生日。人間の年齢に換算すれば約88歳の米寿に相当する大往生であり、飼い主一家の手によって、慣れ親しんだ岩手の大地に静かに見送られました。
シロの物語が始まったのは2002年のこと。岩手県内の自然豊かな農村地帯で拾われた白い子猫は、農作業用の収穫かごに自ら入り込み、縁側で昼寝をするのが日課でした。飼い主が2006年に立ち上げたブログ「かご猫 便り」は、過度な加工や演出を一切排除したフィルムライクな美しさと、シロの丸顔でふくよかな昼寝姿が相まって瞬く間に爆発的なアクセスを記録します。当時勃発した空前のペットブームのなかで、シロは商業主義とは無縁の「田舎の素朴な猫」として唯一無二のポジションを築き上げました。
シロが旅立った後も、彼が遺した温かな空気は途絶えていません。かご猫ファミリーの歴代経緯を辿ると、シロの無二の相棒であった「チビ(茶トラの兄弟)」や、クールな佇まいで人気を博した三毛猫の「みけ」、おおらかな「とら」「くろ」など、個性豊かな面々が縁側を彩ってきました。シロたちの世代が次々と天国へ旅立った現在、縁側には里親として迎えられた保護猫たちや若手の後輩猫たちが集い、かごに収まって日向ぼっこをする伝統が当たり前のように続いています。