モルタルとセメントの決定的な違い|Diyの失敗を防ぐ強度比較と選び方
材料の特性を客観的に把握するために、土木・建築分野における標準仕様と実勢データを整理しました。建築学会標準仕様書(JASS)や大手セメントメーカー各社の技術資料に基づき、構成や物性を比較します。
セメントモルタル強度の比較において着目すべきは、粗骨材(砂利)の有無がもたらす圧縮耐力と厚みの差です。モルタルの強度は通常15〜25N/mm²程度にとどまり、曲げやせん断力に対する耐力も限定的です。一方で、砂利が骨格を形成するコンクリートは、適切な配合と養生を行えば30N/mm²を超える強度を安定して発揮します。
強度の発現に最も大きく影響するのが「水セメント比(W/C)」です。施工のしやすさを優先して水を入れすぎると、余剰水分が蒸発する際に内部に無数の微小空隙(ポア)を残し、強度が半減するだけでなく耐凍害性も著しく低下します。セメントの重量に対する水分の比率は、モルタル・コンクリートともに50〜60%未満に抑えるのが鉄則です。